この記事ではWooCommerce(ウーコマース)設定の「支払い方法」タブの設定について解説します。(※「WooCommerce For Japan」をインストールしている前提での説明になります。)ここでは主に「銀行振込」「代金引換」の設定方法について解説します。
(※PayPal決済については記事を準備中です。)
WooCommerceの「支払い方法」タブの設定画面には、WordPress管理画面から「WooCommerce」>「設定」>「支払い方法」と進みます。
※本記事中の”「支払い方法」タブ”という表現は”「決済方法」タブ”と読み替えてください。(WooCommerceバージョン2.5.xまでは「支払い方法」という日本語訳でしたが、 WooCommerce バージョン2.6で「決済方法」に変更されました。決済方法に関して、WooCommerceのバージョンアップによる機能的に大きな変更はありません。)
目次
「支払いオプション」メニュー
精算手続き
クーポン
- 「クーポンの使用を有効にします」 : この項目を有効にするとクーポンが使用可能になります。お客様はカート及びお支払いのページからクーポンを適用できるようになります。
- 「逐次クーポン割引を計算します」 : この項目を有効にすると、複数のクーポン適用時に最初のクーポンを全ての価格に適用し、第二のクーポンは割引された価格などに適用されます。 10,000円の商品に10%割引クーポンと5%割引クーポンを併用する場合、10000×0.9×0.95=8550 となります。(※15%引きの 10000×0.85=8500 にはなりません。)
クーポンについては必要に応じて有効化して使用してください。どのようにクーポンを運用するか考える必要がありますので、ショップを公開してから着手しても良いと思います。
※クーポン機能の使い方に関する解説記事を公開しました → 『【WooCommerceの使い方】 クーポン機能の使い方 【Coupon】』
支払い方法
- 「未登録ユーザーの購入許可」 : この項目を有効にすると、お客様はアカウント登録しなくても商品購入できるようになります。
- 「強制SSL (HTTPS)支払い処理」 : この項目を有効にすると、支払いページが強制的にSSL (HTTPS)接続になります。(SSL証明書が必要です。)
- 「支払いを完了すると強制的にHTTPに戻す」 : この項目を有効にすると、支払い完了後にリダイレクトされるページからHTTP接続になります。(※この項目は「強制SSL (HTTPS)支払い処理」を有効にすると表示されます。)
支払いページのみをSSL化するよりは、サイト全体をSSL化することを推奨します。
※「強制SSL (HTTPS)支払い処理」を有効化する場合は「支払いを完了すると強制的にHTTPに戻す」も有効にしたほうが良いでしょう。これを有効にしない場合、WEBブラウザによっては警告が表示される可能性があります。
購入ページ
買い物カゴページ
このままで良いです。 この項目ではカートページをに使用する固定ページを指定します。(選択肢には固定ページのリストが表示されています。)
支払いページ
このままで良いです。 この項目では支払いページに使用する固定ページを指定します。(選択肢には固定ページのリストが表示されています。)
取引条件
デフォルトでは該当ページが存在しません。
WooCommerceでは取引条件・規約ページを定義した場合、支払い時にお客様に受け入れるかどうかを尋ねることができます。 この項目のドロップダウンリストは固定ページのリストになっていますので、必要に応じて固定ページで取引条件・規約ページを作成し、この項目で選択してください。
支払いエンドポイント(URL表記)
エンドポイントは、支払いプロセスの間、特定の操作を処理するために、ページのURLに表記されます。これらは、一意(ユニーク)である必要があります。(※ここで使用するものと同じスラッグを持つ固定ページや投稿を作らないようにしてください。)
- 支払い(pay) : 支払いページのURLに使用されます。
- 注文受付 : 注文完了ページのURLに使用されます。
- 支払い方法を追加 : 支払い方法追加ページのURLに使用されます。
これらの項目は、デフォルトのままで良いです。
支払ゲートウェイ
支払い方法表示順
設定された支払い方法が表示されます。ドラッグ&ドロップでフロントエンドでの順番を変える事ができます。 任意の順番で良いですが、そのショップの客層にとって望ましい物を上位表示させましょう。例えば法人客が多いショップの場合は銀行振込を一番上に表示させるのが良いかもしれません。
※表示順を変更すると、「支払い方法」タブのすぐ下の「支払いオプション | ~~~ | …」のメニューの「支払いオプション」以降の順番が変更した表示順と同じ並び順になります。
「銀行振込(日本向け)」メニュー
※このメニューはプラグイン「WooCommerce For Japan」をインストールし、「銀行振込(日本向け)」の項目を有効化しないと表示されません。
「WooCommerce For Japan」のインストール・初期設定についてはこちらの記事で解説しています→『【WooCommerce設定ガイド】 インストールと簡易初期設定』
銀行振込(日本向け)
有効
- 「銀行振込(日本国内向け)を利用する」 : この項目を有効にします。
タイトル
そのまま「銀行振込(日本国内)」か「銀行振込」で良いです。
この項目に入力した内容が、お客様の支払い時に支払い方法として表示されます。
※次項の下の画像にこの項目の表示例を一緒に乗せています。
説明
この項目に入力した内容が、お客様の支払い時に支払い方法の説明文として表示されます。丁寧な説明を心掛けましょう。
[記入例]
[su_note note_color=”#f5f5f5″ radius=”1″]
下記のいずれかの銀行口座をご選択いただけます。
・みずほ銀行
・ゆうちょ銀行
・ジャパンネット銀行
※振込手数料はご購入者様のご負担にてお願い致します。
※口座番号など詳細情報は注文完了メールに記載しております。
[/su_note]
以下に表示例を載せます。(使用テーマ:StoreFront、支払いページのスクリーンショット)
説明書き
この項目に入力した内容は、サンクスページ(注文完了後に表示されるページ)やお客様宛てに送信されるメールに追加されます。丁寧な説明を心掛けましょう。
[記入例]
[blockquote align=”none” author=””]下記のいずれかの銀行口座まで、代金をお振込みください。 入金を確認でき次第、メールにてご連絡の上、商品を発送します。
※振込手数料はご購入者様のご負担にてお願い致します。
※お振込み代金に過不足の無いよう、お願い致します。[/blockquote]
以下にサンクスページ表示例を載せます。(使用テーマ:StoreFront、サンクスページのスクリーンショット)
お客様宛ての注文受付メール記載例(HTMLメール)
振込銀行口座詳細
各項目に口座情報を入力します。 各業の左側をドラッグ&ドロップすることで、並び順を入れ替えることができます。
「代金引換」メニュー
代金引換
代金引換を有効
- 「代金引換を利用する。」 : この項目を有効にします。
タイトル
「代金引換」で良いでしょう。 この項目に入力した内容が、お客様の支払い時に支払い方法として表示されます。
※次項の下の画像にこの項目の表示例を一緒に乗せています。
説明
この項目に入力した内容が、お客様の支払い時に支払い方法の説明文として表示されます。
[記入例]
[blockquote align=”none” author=””]配達時に配達業者に現金でお支払いください。 ※代金引換手数料500円(税込)が別途かかります。[/blockquote]
以下に表示例を載せます。(使用テーマ:StoreFront、支払いページのスクリーンショット)
説明書き
この項目に入力した内容は、サンクスページ(注文完了後に表示されるページ)に追加されます。
[記入例]
[blockquote align=”none” author=””]下記の代金を配達時に配達業者に現金でお支払いください。[/blockquote]
以下にサンクスページ表示例を載せます。(使用テーマ:StoreFront、サンクスページのスクリーンショット)
お客様宛ての注文受付メール記載例(HTMLメール)
有効にする配送方法を選んで下さい。
代金引換が特定の配送方法に対してのみ利用可能にする場合、この項目で設定します。 この項目には配送オプション(※配送方法のタブで設定可能)のリストが表示されます。代金引換を可能にする配送オプションを選択してください。 すべての配送方法に対して有効にする場合は空欄にします。
バーチャル商品の注文を受け付ける
- 「バーチャル商品の注文でも代金引換を受け付ける」 : この項目は無効で良いです。
代引き手数料設定
手数料表記名
「代金引換手数料」で良いでしょう。 この項目に入力した内容が、項目名として表示されます。
手数料金額
代引き手数料の金額を数字で入力します。(例:500
手数料無料設定金額
お客様の購入金額がこの項目で設定した金額以上の場合に、代引き手数料が無料になります。 「0」にすると無料設定を無効にします。(お客様の購入金額に関わらず、代引き手数料が発生します。)
手数料の消費税処理
それぞれの選択肢により、税額及び支払総額が変化します。
例)商品総額5400円(商品代金:5000円、消費税400円)、(設定画面で入力した)手数料金額:500の場合、それぞれの選択肢における金額を以下に示します。
- 「非課税」 :500(手数料)+5400(商品総額)=5900(内、消費税合計:400)
- 「税込」 : 500(手数料 内、37が消費税)+5400(商品総額)=5900(内、消費税合計:437)
- 「税抜き」 : 500(手数料)+40(消費税)+5400(商品総額)=5940(内、消費税合計:440)
日本の法律では代引き手数料にも消費税が掛かるので、「非課税」になることはありません。(「非課税」を選択してはいけません。)
「税抜き」は手数料の内訳の配送業者への支払い分に消費税が含まれている場合、ショップでの支払い時にも消費税を掛けると2重取りになってしまいます。税法等に詳しい方がいて、しっかりと処理できる場合には「税抜き」を選択しても良いですが、そうでなければ「税込」を選択するのが無難と言えます。
その他の支払い方法について
「PayPal」
現在、記事を準備中です。今しばらくお待ち下さい。
「BACS(電信振替システム)」
日本国内の取引では使用しません。
「小切手」
あまり使用しないと思いますので、ここでは解説しません。使用する場合は、適切に入力して使用ください。特に難しい項目はありません。
「支払い方法」タブの設定はこれで終わりです。次は「配送方法」タブの設定です。
はじめまして。
WooCommerceを利用しECサイトの制作をしています。
代引手数料の設定の仕方が分からず、調べていてこちらに辿り着きました。
分かりやすくまとめて頂きありがとうございます。
一点教えて頂きたいのですが、この代引手数料を購入価格に応じて変動させる事は可能でしょうか?
10000円なら手数料300円
50000円なら手数料600円といった感じにしたいのですが無理なのでしょうか?
お分かりになりましたらアドバイスをお願い致します。
コメントありがとうございます。
WPショップラボ管理人です。
ご質問頂いた件ですが、
代引き手数料を複数条件付きで設定することは、WooCommerceの標準機能ではできないと思います。
調べてみたところ、かなり苦し紛れではありますが、プラグインを利用することで設定可能です。
「Booster for WooCommerce」
https://ja.wordpress.org/plugins/woocommerce-jetpack/
このプラグインをインストールし、
WordPress管理画面>WooCommerce 設定>Boosterタブ と進み、「Gateways Fees and Discounts」の機能をonにします。
「Gateways Fees and Discounts」の”設定”リンクをクリックして設定画面に移動して「代金引換」の各項目を設定します。
【各項目の設定】
■Fee (or discount) title to show to customer.
支払画面で表示される項目名を設定します。 例:代引き手数料追加料金(購入額5万円以上)
■Fee (or discount) type.
固定金額を指定する場合は「Fixed」、カート合計に対する割合で指定する場合は「Percent」を指定します。
■Fee (or discount) value.
代引き手数料追加料金の金額を指定します。 例:300
■Minimum cart amount for adding the fee (or discount).
代引き手数料追加料金が発生する最低購入金額を設定します。 例:50000
■Maximum cart amount for adding the fee (or discount).
代引き手数料追加料金が発生する最大購入金額を設定します。 例:0
■Is taxable?
課税対象かどうかを指定します。この項目をonにする場合は「Fee (or discount) value.」の項目を税抜き金額で入力します。
他の項目は空欄で良いかと思います。
※前提として、WooCommerceの設定で通過:日本円(JPY)、代引き手数料:300(税抜き)、手数料の消費税処理:税抜き
と設定する必要があります。
上記の設定をすると、カート合計金額が49,999円以下で代引き手数料300円(税込み324円)、
カート合計金額50,000円以上で代引き手数料600円(税込み648円)になります。
※50,000円以上の場合、通常の代引き手数料300円と代引き手数料追加料金300円の2項目が表示され、
合計で600円(税込み648円)になります。
かなり苦し紛れですが、これで一応設定は可能です。お客様の印象はあまり良くありませんが、、、
個人的な見解としては、50,000円も購入してもらえるのなら代引き手数料は取らなくても良いのではないかと思います。
その設定だけなら標準機能でもできます。
長くなりましたが、参考になれば幸いです。
わかりました!ありがとうございます。参考にします!
はじめまして。
あるエクスポート用のプラグインを利用して物流センターに出荷指示をだすための受注データをエクスポートしたいのですが、「代引き手数料(このページの例ですと「500」)のフィールドが出力できません。
出力するフィールドの指定や方法はそのプラグインの範疇だと思いますが、お聞きしたいのは、この代引手数料「500」というデータ本体は、DBのどのテーブルに格納されているのでしょうか。「受注テーブル」の「個々の受注データ」にはデータを持っておらず、その都度に固定値を追加して計算しているだけなのでしょうか。
物流センターで明細書をプリントして同梱したもらうために、「総額」だけではなく、各項目(「単価」「消費税」「送料」「合計」など)を個別のフィールドで出力したいと考えており、「代引手数料」も、発生した場合のみ数値を出力させたいと思っております。
プログラマーではないため、用語の使い方が間違っていたり、意味の分からない部分がありましたら申し訳ございません。
コメントありがとうございます。
申し訳ありませんが、WooCommerceの標準機能を大きく超える内容(主にコードレベル、DBレベル、有料プラグイン等)につきましては無償でのサポートはしておりません。何卒ご理解ください。
上記理由の為、質問の解決策にはなりませんが、簡単に調べて分かったことを記載します。
WooCommerceの受注テーブルには支払い方法の手数料は項目として保存されませんが、支払い方法のIDとTitleは保存されるので、CSV出力時に支払い方法のIDの項目を出力するように設定します。出力されたCSVを手作業またはExcelマクロなどで支払い方法のIDに応じて手数料計算すれば、意図されているデータになると思います。