今回はWooCommerce(ウーコマース)に標準で搭載されているクーポン機能を便利に使えるように拡張するプラグイン『WooCommerce Extended Coupon Features』を紹介します。このプラグインの最大の特徴は「クーポンの自動適用」です。お客様の利便性向上で売上拡大を目指しましょう。
目次
WooCommerce Extended Coupon Featuresとは
WordPress公式プラグインページはこちら → https://ja.wordpress.org/plugins/woocommerce-auto-added-coupons/
以前の記事『【WooCommerceの使い方】 クーポン機能の使い方 【Coupon】』で、WooCommerceが元から持っているクーポン機能について解説しました。しかしながら標準機能ではクーポンの自動適用ができなかったり、クーポンの適用条件の設定項目が少なく、あまり使い勝手が良いものではありません。
このプラグインを利用することで、お客様が自分でクーポンコードを入力することなく割引が受けられるので、「商品を3点以上購入で3000円OFF」などのキャンペーン表示と合わせて実装することで、CVR(購入率)や客単価の向上を狙うことができます。
クーポンの自動適用と様々なキャンペーン販売の組み合わせで、売れる施策を検証していきましょう。パフォーマンスの高い施策は恒常的・定期的に実施して売上の拡大に繋げましょう。
インストール方法
WordPressの管理画面>「プラグイン」>「新規追加」>”WooCommerce Extended Coupon Features”で検索するとこのプラグインがが表示されますので、「今すぐインストール」を押します。インストール完了後、有効化します。
WooCommerce Extended Coupon Featuresの使い方
このプラグインをインストールすると、WooCommerceのクーポン機能に項目が追加されます。ここではこのプラグインによって追加された項目の設定方法について解説します。
※追加される項目はすべて英語です。
「利用制限」タブ(一部項目)
Products Operator
対象商品の条件をAND/ORの切り替えができます。
Categories Operator
対象カテゴリーの条件をAND/ORの切り替えができます。
- AND:「指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品がすべてカート内に含まれる必要がある」という条件になります。
- OR:「指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品がどれか一つでもカート内に含まれていれば良い」という条件になります
「Products」タブ
Matching products(商品関連の条件設定)
Minimum quantity of matching products
クーポンを有効にする条件として、「利用制限」タブで指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品が、最低何個カートに含まれている必要があるかを数値で設定します。
「利用制限」タブで商品/商品カテゴリーを指定していない場合は、単純にカート内の商品の個数が対象になります。
Maximum quantity of matching products
クーポンを有効にする条件として、「利用制限」タブで指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品が、カート内に最大何個まで含めることができるかを数値で設定します。
「利用制限」タブで商品/商品カテゴリーを指定していない場合は、単純にカート内の商品の個数が対象になります。
Minimum subtotal of matching products
クーポンを有効にする条件として、「利用制限」タブで指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品の小計額が最低いくら以上であるかを数値で設定します。
この金額は該当商品の小計・税込みの金額です。(送料、代引き手数料などの商品代金以外の料金は含まれません)
Maximum subtotal of matching products
クーポンを有効にする条件として、「利用制限」タブで指定した商品/商品カテゴリーに該当する商品の小計額が最大いくら以下であるかを数値で設定します。
この金額は該当商品の小計・税込みの金額です。(送料、代引き手数料などの商品代金以外の料金は含まれません)
「Checkout」タブ
Checkout(配送・決済関連の条件設定)
Shipping methods
クーポンを有効にする条件として、お客様が支払い時に選択する必要がある配送方法を設定します。
Shipping methods
クーポンを有効にする条件として、お客様が支払い時に選択する必要がある決済方法を設定します。
Customer restrictions(お客様関連の条件設定)
「If both a customer and a role restriction are supplied, matching either one of them will suffice.」
→ 以下の3つの項目で複数の条件が設定してある場合、いずれか一つの条件を満たした場合にクーポンが有効になります。
Allowed Customers
クーポンの使用を許可するユーザーを指定します。
WordPress内に登録済みのユーザーを選択する仕様なので、お客様が会員登録できる設定になっていない場合は実質的に使用できません。お客様の会員登録の可否はWooCommerce設定のアカウントタブから設定できます。詳しくはこちら → 『【WooCommerce設定ガイド】 「アカウント」タブの設定』
Allowed User Roles
クーポンの使用を許可するユーザーロール(権限グループ)を指定します。
権限グループはWordPress管理画面>ユーザーと進むと見ることができます。WooCommerceをインストールすると「Shop Manager」、「Customer」という権限グループが新たに作られます。お客様の会員登録を可能な設定にしている場合、「Customer」という権限ユーザーで登録されます。
実際にこの制限を使うケースとして考えられるのは、この項目に「Customer」を設定し、登録ユーザーのみ使用可能なクーポンを発行するというような使い方です。(ゲストユーザー、初回訪問者などは使用できないという制限)
Disallowed User Roles
クーポンを使用できない権限グループを設定します。
■「Miscellaneous」タブ(その他様々な設定という意味)
Auto coupon
Auto coupon
この項目にチェックを入れると、クーポンの条件を満たした際に自動的にクーポンが適用されるようになります。
Apply silently
この項目にチェックを入れると、クーポン適用時にお客様にクーポンが自動適用されたことが明示されなくなります。
※この項目は上記「Auto coupon」の項目にチェックが入っているときのみ表示されます。
Miscellaneous
Allow when minimum spend not reached
この項目にチェックを入れると、カートの小計が「利用制限」タブで設定した最小額に満たなくてもクーポンの適用が可能になります。但し、カートの小計が最小額条件に達しないうちは割引額は0になります。(この機能に何の意味があるのかは分かりません、、、)
■各タブの下に表示されるボタン・リンク(機能には関係ありません)
Do you find WooCommerce Extended Coupon Features useful?
開発者への寄付、有料のPRO版へのリンクです。
Documentation
このプラグインのドキュメントへのリンクです。(英語です)
URLでクーポンを適用する方法
このプラグインをインストールすると、特定のパラメータを持つURL にアクセスした場合にクーポンを適用させることができるようになります。
ショップ内のページのURL末尾に”?apply_coupon=[coupon_code]”を付けるだけです。
例 クーポンコード:3000off
https://example.com/campaign-page/?apply_coupon=3000off
活用方法
この機能は、購入金額や商品に依存しない割引を実現する場合に利用できます。
具体的にはメルマガやSNS(Twitter、Facebook、LINE@)などに、このパラメータ付きのリンクを載せて「読者限定割引キャンペーン」として使う方法です。こうすることで、このリンクを載せた媒体からアクセスした人だけに割引を実施できます。
単にショップのトップページをリンク先にするのではなく、WordPressの固定ページなどを利用してキャンペーン用の特設ページを作成し、そこをリンク先とすることでキャンペーンの効果を高めることができます。
キャンペーン販売は売上を伸ばす上で非常に有効です。成功しているネットショップは頻繁に実施しています。
このプラグインを利用することでWooCommerceで様々な割引販売を実現することができますので、積極的に利用してキャンペーン販売を実施しましょう。